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鵯越墓園の墓石 2016年6月アーカイブ

こだわりの和型デザイン墓石(2)下地基礎石工事、及び製品検品編【神戸市立鵯越墓園:TK様】

以下のブログからの続きです。最初からご覧ください。

(1)基礎工事編


エフロ(白華現象)防止の下地基礎石工事

鉄筋コンクリートべた基礎工事を終えてから約1カ月が経ちました。
コンクリートもあらかた乾燥し十分な強度が確保できたかと思います。

通常は、この後に外柵(巻石)の設置工事に取り掛かるのですが、
当社では、さらにもう一工程の下地基礎石工事を行います。

近年の神戸市を含む阪神間のお墓の外柵形状の特徴は、
段差の少ないバリアフリータイプの入り口が主流となっています。


つまり、入口部分の床にはみかげ石の板を張ることになります。


お墓の外柵にみかげ石を張る工法として最も一般的なのが、
モルタル(砂とセメントを混ぜたもの)による施工です。


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しかし、この工法での石張り施工はエフロのリスクがあります。
さて、このエフロとはいったいどのような現象なのでしょうか?


正しくは、エフロレッセンス(白華現象)と言います。


モルタルの中に含まれる成分である、水酸化カルシウムが、
石の隙間や地中から侵入した雨水や、結露などにより溶けて、
目地などの隙間から表面ににじみ出て、空気中の炭酸ガスと反応して、
炭酸カルシウムとなり、石の表面が白く変色したように見える現象です。


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この厄介なエフロ(白華現象)の発生を防ぐためには、
モルタルと石との接触面に水分がないことが条件となりますが、
屋外で風雨にさらされ、気温の差で結露の発生も考えられる墓地では、
モルタルと石の間に水分を発生させないと言うのは難しい問題です。


エフロの発生を抑えるのはモルタルを使用しないことです。


当社では、モルタルを使用しない「乾式石張り工法」を採用しています。


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(1)基礎工事編のブログで基礎工事に段差があるのに気が付かれましたか?
(※上の写真の➔で示した部分です)


通常のべた基礎ならば、フラットな状態なのに約5㎝の段差があります。


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この段差のついた低い部分にみかげ石(安価なもので十分)を用い、
石張りをするための下地基礎石を水平レベルを出し設置していくのです。


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バリアフリー部分の石張り用下地基礎石工事の完成です。
これで、後部のコンクリート部分の高さと一緒になりました。


この石の上に石材用接着剤を用いて石張りするのです。


モルタルを使用しませんので、エフロが発生することはありません。


中国の石材加工工場で墓石・外柵等の製品検品

施工班が墓所で石張り用下地基礎石工事を行っている頃、
私は部材の製作をお願いしている中国の石材加工工場にて、
墓石・外柵・付属品等、すべての部材の製品検品のため出張です。


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石材店がお施主様からご注文を頂いたお墓をつくる際には、
一般的には石材商社を介して国内・中国に製品を発注しますが、
当社は石材商社を介していないため、私自身が中国に出向き、
原石のチェックから加工精度に至るまで細かく検品をしています。

今回TK様からご注文頂いたお墓に使用しております石の種類は、
中国・黒龍江省で産出される青みかげ石、通称「黒龍石」と言います。

四国・愛媛県産の銘石「大島石」に良く似た石目が特徴のため、
関西では人気が高く、和・洋を問わず幅広く使用されています。

この通称「黒龍石」と呼ばれるものは数多くの種類があり、
採掘されるエリアにより、色目や石目、品質も異なり、
「G1704系」「G1716系」「GL系」など数多くの石種があります。

当社では、最も品質の高い「G1704系」の中からさらに品質を絞り込み、
濃い色目で細かい石目のものを厳選して使用しているため、
中国・福建省の中に数多くある石材加工工場の中でも、
黒龍石系原石を最も多く保有している工場に製作を依頼しています。


「黒龍石」について詳しくはコチラまで


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外柵(巻石)も工場内で仮組みをしてきちんと検品をいたします。


中国での製品検品が無事終了しますと、部材を梱包し、
通関を終えて、日本へ向けて出荷の運びとなります。

日本に部材が到着したら、すぐに工事に取り掛かれるのではなく、
その後、フロアや外柵部分へのオリジナル模様彫刻や、
墓石や霊標(墓誌)への文字彫刻が控えているのです。



         ~つづく~

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こだわりの和型デザイン墓石(1)基礎工事編【神戸市立鵯越墓園:TK様】

家もお墓も基礎工事が大切

弊社、㈱第一石材の墓石ショールームに展示しております、
和型のオリジナルデザイン墓石「和・モダン」を気に入られたTK様。


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そして、平成27年に当選された神戸市立鵯越墓園内のK家墓所に、
この墓石と全く同じカタチにて墓碑建立工事を承りました。


お墓のデザインに加え、TK様が弊社を選ばれた理由は基礎工事です。


TK様は土木工事関係の会社で現役の責任者を務めておられ、
公共工事をはじめ日々多くの工事に携わっておられるプロの方です。

そのような方に私ども第一石材を選んで頂けるのは光栄なことですが、
現場の施工スタッフにとっては普段以上に緊張するものなのです(笑)


弊社では墓石全体のCAD図面の提示はもちろんのことですが、
お施主様には基礎工事の仕様図面もお渡ししております。



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これが平面図、基礎工事の仕様を上から見た状態の設計図です。


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そして、こちらが側面図、横から見た状態の設計図です。


この設計図をもとに現場では基礎工事を進めていきます。


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先ずは基礎工事を行うため、墓所全体をユンボを使って掘り下げます。


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図面では30㎝掘り下げる予定が40㎝近くになってしまいました。
より一層強固な基礎工事になるので特に問題はありません。


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墓所の掘削が終わると割栗石を入れランマーで転圧します。


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その上に採石を敷き、さらに転圧していきます。


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D10(直径1㎝)の鉄筋を20㎝間隔で配筋し、図面に記載の位置に、
水抜き穴とカロート(納骨室)を設置する位置に開口部を確保します。


図面通りに仕上がったところで生コン車待ちとなります。


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生コン車が到着したところで、いよいよコンクリートを流し込みます。


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ご参考までにコンクリートの配合表です。


お墓の施工に使用するコンクリートとしては十分過ぎる強度です。


コンクリートの強度に関してさらに詳しく知りたい方はコチラまで!



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バイブレーターを使ってコンクリートに高い周波数の衝撃を与える事により、
内部の空気を抜き、密度の高い基礎コンクリートに締め固めていきます。


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表面をきれいに仕上げて建築レベルの基礎工事が完成しました。


石材用ボンド(接着剤)や免震施工を施し墓石の施工をしたとしても、
肝心要の基礎工事がお粗末ならば、耐久性に優れたお墓とは言えません。


家もお墓も同じで見た目のデザインも大切でしょうが、
やはり、耐久性に優れた墓石であることが最も重要です。



この基礎工事は、コンクリート強度を最大限まで高めるため、
このまま1か月ほどの養生期間を経てから次の行程に進みます。



~つづく~
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30年前の外柵(巻石)をリフォームして墓石を建てる【神戸市立鵯越墓園】

I様は約30年前の昭和60年に神戸市立鵯越墓園内に墓地を確保され、
その時にはお墓を建てず、外柵(巻石)のみの施工をされただけでした。

これまで本家の墓所に納めていた親族のご遺骨を改葬するため、
この度、この墓所にお墓を建てることを決められました。

昭和60年当時の神戸の墓所外柵は「くり階段舞台式巻石」という形が多く、
"間知石(けんちいし)"と呼ばれる割石を周囲に積み上げた上に、
磨いていない白みかげ石の延石を設置していくと言う工法です。


石垣の石を積み上げていくのと同じ工法です。


I家墓所の外柵(巻石)は、30年前に施行されたものですが、
丁寧な工事をされていたのでリフォームをして使用することにしました。


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お手入れが楽なように墓所内を雑草が生えない総みかげ石張り仕様にするため、
1カ月程前に、外柵(巻石)の中に入っていた真砂土をすべて取り出して処分し、
D10(直径10㎜)の鉄筋を配筋し、みかげ石製カロート(納骨室)を設置し、
内部に生コンを流し込み、既存外柵(巻石)の補強工事を行いました。


基礎工事後は、コンクリートが硬化作用を十分に発揮するよう、
一定期間の保護(養生)を経て次の行程に進むことが大切なのです。



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30前のお墓の工事では、墓石の各部材を接続固定する際には、
モルタルを使用してのみの固定のため目地切れや延石が外れたりします。

そのため、今回は巻石(延石)の各コーナー接合部分を、
ステンレス製L字金具で結合し、アンカーボルトにて固定します。


これで、コーキング目地が切れても巻石が外れることはありません。


巻石の補強も終わると、通常はモルタルを使用した石張りをしますが、
モルタルを使った石張り工事を行うと「エフロ」の原因となります。

             
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当社では、石張りをする際には、モルタルの上に直接石を張るのではなく、
先ずは、みかげ石を用いて石を張るための下地の基礎工事を行います。


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エフロ防止の石張り用下地基礎工事が完成しました。


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石材用ボンド(接着剤)を使用しての石張り施工です。


ここから先の工事は一切モルタルを使いません。


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一般的に石張り施工には厚さ3㎝程度のみかげ石を使いますが、
当社では耐久性を考え、4.5㎝厚の本磨き仕上げのものを使用します。


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水準器で水平レベルを確認しながら石張り工事を進めていきます。


入口中央部分の拝石は、お墓参りの際の通路となりますので、
本磨き加工にせず「ビシャン加工」を施した滑り止め加工仕上にしています。


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張り石と張り石の隙間にはコーキング剤にて目地入れを施し、
次に、墓所を囲む玉垣(塀のようなもの)を据え付けしていきます。


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入口左右には、和らなかラインが特徴の親柱(門柱)を配置して、
墓所内総みかげ石張り外柵(巻石)工事が完成いたしました。

左右・後ろの玉垣の下部は、近年のゲリラ豪雨に備え、
雨水が抜けやすいように、大きくくり抜いています。


次回の墓石据え付け工事を以て完成となります。


また、しばらくの間養生です。


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